花物語

帰り際の路上の横に
何食わぬ顔で咲いた花
何て名前だったっけな?
名前なんてあったんかな?
溶けそうな日差しん中でも
そうして白の花は咲く

もう避けて退けて逃げ回った僕は
生きる術すら放棄するように逃げ回った
もうあの日以来逃げ回った僕は
行く場所すら無くした鳥のように飛び回った

夏の終わり冬の始まり
そんな日でも咲いてた花
君はいつ枯れるんだい?
なんて鳥の僕は問いただしたんだ
けど君は首かしげるように
風に揺らめいてこう言う

花は枯れない萎えない凛と咲くんだ僕は
生きたいって願うから上に凛と咲くんだ僕は
花は去年いや一昨年から凛と咲くんだ僕は
生きたいって祈れば君も分かるさ花の僕は

あーそういえば君の名前を聞かないとね
そーいえば君は何て名前なんだい
僕は普通の鳩さ君は普通の花じゃないだろ?
名前だけ教えて欲しいんだよ…

どうかどうか教えてくれよ
気まぐれな君は何を見ていきてたんだい?
どうかどうか聞かせてくれよ
怯えてる僕は何を祈ればいいんだい?

もう避けて退けて逃げ回った僕は
生きる術すら放棄するように逃げ回った
もうあの日以来逃げ回った僕は
行く場所すら無くした鳥のように飛び回った